
女性の下腹部の痛み:骨盤内うっ血症候群(PCS)
Sep 20, 2024ある日、腰が痛くなりました。痛みは日々強くなり左下腹部のあたりに痛みの輪郭がくっきり。病名「骨盤内鬱血症候群」とわかるまで八か月、同時に決定的な治療法がないこともわかりました。 カテーテル(塞栓)手術を選び、現在経過観察中です。痛みはほぼなくなりました。ただ、前とは違う問題も出てきたり、何も問題がない若いころ、のようにはいきません。しかし大きな痛みがなくなり普通に生活できているので、これ以上望むことはなし!
私の話が参考になるかわかりませんが、原因がわからない下腹部の痛みに耐えていらっしゃる誰かのために、病名確定に至るまでと「骨盤内鬱血症候群」治療「私の場合」を詳しめにレポートします。お時間ない方は、目次とサマリーだけ拾ってください!
注:私は医学の専門家ではありません、このレポートは「素人目線」の主観的なものです。「一人の患者の体験記」であること、ご了承ください。
まず、骨盤内鬱血症候群とはどんな病気か、私(素人)の理解は 「骨盤内の静脈(卵巣静脈の場合が多い)がうまく機能しない=うまく血を心臓に戻せなくて骨盤内の血管にたまっちゃう」ため、血液が逆流して血管に負担が加わり痛みがでるというものです。 メジャーな病気ではないため、街のお医者さんは「ご存じない」「これまで診たことがない」場合もあります。 大きい病院で診てもらう必要がありますが、大きければいいというものではなく、IVR(インターベンショナル・ラディエーション)とゆー部門がある大学病院の婦人科で検査受けるのが、確定診断までの最短コースかと思います。IVRは、画像下治療と言われまして、X線・CTなどの画像で体内を見ながらカテーテルを使って治療する方法です。(カテーテルって、心筋梗塞の治療法でもよく聞きますよね)
1.下腹部、どんな痛み?
ずきずき、ずうんずうん、走ったとき横っ腹がつるような痛み、生理痛のような痛み、足しびれる、明け方と夕方つらい
2.まず、どの医者に行けばいいの?
女性の場合は、やはり婦人科(卵巣嚢腫/子宮内膜症疑い)ですね ただ、原因の可能性は複数あるため、私は複数の病院をめぐりました
3.骨盤内うっ血症候群の治療法は何があるの?
治療法は大きくは3つ、しかしどれも決定的ではない
4.治療と経過
私はカテーテル手術による血管塞栓手術を選択、二泊三日で終了 大きな痛みはなくなりました。その後経過観察、半年(2024年9月現在)たちますが、順調に生活しています。
1.下腹部、どんな痛み?
ずきずき、ずうんずうん、走ったとき横っ腹がつるような痛み、重い生理痛のような痛み、足しびれる、明け方と夕方つらい
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痛みは背部、左腰から始まりました。
長年お世話になっている(=信頼できる)ソフトカイロプラクティックの先生が
「これは内臓からの痛みだから医者に行け」と言う。
そう言われたからか、だんだん痛みがお腹のほうに移動してきた。
はっきり左下腹部に痛みを自覚、 そこを中心に周りも痛い。
明け方、左下腹部の痛みで起きる。ずきずき、ずうんずうん、重い生理痛のような痛みです。腰まで痛かったり、右下腹が痛かったり、左足に痺れを感じたり。耐えていると痛みは落ち 着いてくる。今がチャンス!と起きて行動を開始、日中は痛みはあるが耐えられないほどではない。痛み止めを服用しながら仕事、夕方はまた痛みが戻ってきます。
2.まず、どの医者に行けばいいの?
女性は婦人科(卵巣嚢腫/子宮内膜症の疑い)がいいと思いますが、
原因の可能性は複数あるため、私は複数(内科→婦人科→大学病院→IVRのある病院)をめぐりました
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【まず内科クリニック】
これは放置できないな・・と観念して近所の内科クリニックを受診しました。先生は「考えられるのは泌尿器系、尿道結石か、婦人科系である」と言う。ですよね・・・10年前に婦人科系で手術をしているのでなんとなくわかっていました・・・。
まずは泌尿器系(の可能性)をつぶすことに。具体的には、尿道結石の薬を服用、石が流れて痛みがなくなればよし。痛みが続くようなら、泌尿器系ではないので、婦人科に行くことにしました。
そして三週間・・・痛みは減ったような気もするがやはり痛い。尿道結石ではなさそうです。
【つぎに婦人科クリニック】
婦人科では痛みの位置は「卵巣のあたり」、しかし卵巣とその周辺、子宮も腫れはない。
痛みの原因がはっきりしない。しかし一応「卵巣嚢腫」いわゆるチョコレート嚢腫的なものが疑われる、ということでお薬が出ました。服用して一週間、まだ痛い。二週間服用するも痛みはおさまりません。
【大きい病院へ → 確定診断へ】
大学病院を紹介され、○○センター婦人科を受診しました。
エコー、MRI、CT、すべて検査をしましたが・・・やはり「痛みの場所は婦人科系」しかし、卵巣・卵管・子宮に病の兆しはない。
先生、いろいろ考えてくださって、消化器系と言う可能性もゼロではないとのこと。しかし、私は食欲旺盛、食事、排泄に問題なく、肌の色つやもよく、消化器系が問題とは思えない。可能性を徹底的につぶすなら検査せねばならぬが、自分の感覚では消化器系とは思えず飛ばしました。
さて、原因がつかめない痛みには、お医者さんも困りました。
年齢的に、悪性腫瘍でもない卵巣や子宮が悪さをするとは考えにくいんだそうです。しかし痛い、耐えられない痛みではないが、毎朝痛い、日中も痛いときもあり、夕方にはしゃがみこみたくなる・・・何か、とにかく何か治療を試みたい! と訴えたところ・・・
明確に原因と断言できないが、卵巣・卵管を摘出する内視鏡手術は、できないことはない、検査のひとつとしてお腹の中を見る、という考えもある。万が一、病巣的なものが見つかったら、その時点で開腹手術に切り替え、子宮も全摘・・・と説明受ける。
重要ポイントは「ただし、手術をしたからといって痛みがなくなるとは限らない」
しかし、何もしないということも耐えられないので、とにかくやってみようと、お願いしました。この段階ではまだ病名は特定できていませんでした。
すっかり「手術準備モード」で準備万端。入院二日前に手術前の最終診察を受けたところ、先生が「あれ?」 私「あれ、とは???」
先生「血だまりがある、なぜ?」 私「???」
先生「血流がすごいんですよ、なんでだろう」 私「なんででしょう?」
診察終わり「では入院手術よろしくお願いします」と病院を出てからしばらくしてて、先生から電話がありました。
「これだけ血だまりがあるというところから、もう一つの可能性として「骨盤内うっ血症候群」というものかもしれない。そうだとすると、まずお薬、漢方薬があり、それを飲んで様子を見ることもできる」
薬で治るなら慌てて手術をすることもないと考え、すべて段取り整っていた入院手術をキャンセルして様子をみることになりました。
ここで初めて「骨盤内うっ血症候群」でほぼ間違いないということに。
どういう病気か、もう一度私の理解を申し上げると、「骨盤内の静脈がうまく機能しない=うまく血を心臓に戻せなくて骨盤内の血管にたまっちゃう」血流はうまく流れているときもあるから、最初に撮ったMRIとかCTではよくわからなかったのかも・・・
3.治療法は何があるの?
治療法は大きくは3つ、しかしどれも決定的ではない
1)漢方薬 桂枝茯苓丸(けいしふくりょうがん)がまずは一般的、ホルモン投与もある、若い方には有効
2)カテーテル手術(塞栓手術 そくせんしゅじゅつ)逆流している血管をふさぐことで逆流をとめる(と私は理解している)
3)卵巣・卵管・子宮の摘出手術(開腹手術)内視鏡手術で切除できる範囲なら内視鏡になるけど、子宮摘出は開腹手術になるようです
繰り返しになりますが、どの治療法も「確実に効く」と実証されていません。
漢方薬は長期間飲むことで効果が表れるものなので、即効性は期待できない
カテーテル手術は比較的気持ちを楽に臨めるが、結果はその人次第
摘出手術は一番可能性があるようだが、直接患部に働きかけるものではないので、結果は人による…本当に困りますよね
4.治療と経過
私はカテーテル手術による血管塞栓手術(二泊三日)を選択しました。
大きな痛みはなくなりました。その後経過観察、半年(2024年9月現在)たちますが、順調に生活しています。手術の影響なのかはわかりませんが、塞栓した左側の足にたまに痺れが出ます。なんでしょねー。これはIVRの先生もわからないみたい(無理もない)人体とは不思議なものであります。
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骨盤内うっ血症候群と診断されてからは、漢方薬を処方していただき飲みました。痛みがひどいときだけ痛み止め(ロキソニン)飲み、日常生活に支障がないようにしました。とはいえ、いつ痛みがくるかわからないという状態は精神的にもつらく、長くは我慢できませんでした。治るかどうかわからないことは承知の上で、カテーテル手術をお願いしたいと先生に申し上げました。
ところで、カテーテル手術は、IVR(インターベンショナル・ラディエーション)の先生が執刀するんですが、最初にお世話になった病院では、当時、専門の先生がいらっしゃらず、別の病院を紹介していただきました。
最初からやり直しか・・・とかなりブルーになりました。しかも若干ややこしかいのは、直接IVRの先生に診察してもらうことはできなくて、まずは適切な科で診察、その先生から、IVRに診察・手術を頼むという手順が必要だったことです。(理解するのに時間がかかった)
私の場合は、紹介していただいた病院の婦人科にまずかかり、婦人科の先生からIVRにカテーテル手術をオーダーしてもらう、という流れになりました。
やっとIVRで診察を受けたのですが、ここでも先生からは「ごめんなさい、治してあげたいのだけれど、効果があるかどうかはその人しだいなんです・・・」と何回も念を押されました(笑)理解している、それでもいいから手術をしていただきたいと話しました。先生方もよかれと思って手術して、後から「痛いまんまじゃん!」って言われるの、きついですものね。
そこからは、IVRの先生主導で手術計画が決められました。最初は、念のために三泊四日の入院計画でしたが、術後経過にまったく問題なかったため、二泊三日になりました。
ちなみに、日帰りで手術してくれるクリニックもあります。私は術後何かあったとき対応していただける大学病院を選びました。
退院後、主訴の痛みはほぼなくなりました!!本当に楽になり、先生方に感謝感謝です。ただ塞栓をした側の左足にたまに痺れや、それまでの腹部の痛みとは違う痛みが出ることあります。原因はわかりません、気のせいかもしれません。
術後半年たっても、痺れ、痛みは少しあります。完璧に痛みがない体に戻ったわけではありませんが、私にとって十分であります。年を重ねていけば、健康に何か問題は出てくるのは自然なことで、その時その時考えるとして、2024年9月現在、順調です!
私と同じような下腹部の痛みに悩む方、よい病院・よい先生に巡り合えることを心から祈っています!
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